自家用車で20分かけて、事務所へ向かいます。
今日は先輩のNさんと一緒の現場。職場の皆に挨拶を済ませ、談笑しながら前日に準備していた材料や工具を会社のバンに積んでいきます。
県内の児童施設の改修工事に伴い、冷暖房の配管とダクトの保温施工を行うのが、八栄保温工業の今回の仕事です。
約3ヶ月に及ぶ現場もいよいよ佳境。覚えてきたことをきちんと発揮できるよう、缶コーヒーを片手にイメージトレーニングしながら出発の時を待ちます。
「そろそろ行くよ」とNさん。
ハンドルを握り、バンを走らせます。
現場に到着し、協力業者の職人さんも含め、朝礼を開始。
Nさんから今日は「どんな内容の仕事か」、安全に関する注意事項の説明が行われます。
高所での作業も伴う保温施工には、とても大切なことです。
8時から現場の全業者が集まり、全体朝礼へ。
皆でラジオ体操を行い、各社が本日の作業内容の報告し合い、ここでもまた安全・危険事項の確認を行います。
朝礼が終わり、この日の作業がいよいよスタート。
Nさんが高所作業車を運転し、施工場所へ。
僕はまだ免許がなく、経験も浅いため、ここはいつも任せっきり。
早く、自分で運転できるようにならなければ。
施工場所へつくと、クレーンに乗り、Nさんの操作のもと、作業がしやすい位置へと移動します。地上からの高さは、だいたい3メートルといったところ。対象の配管の大きさ・寸法を測り、形状をチェックします。
Nさんに合図を出し、一度地上に戻った後、保温材(グラスウール)を寸法に合わせてカット。
材料の準備ができたら、再びクレーンに乗り、施工場所へ戻ります。配管に丁寧に隙間なく保温材を巻き、熱絶縁テープで固定して完了。午前中はこの作業を繰り返し行なっていきます。
10時から20分ほどの休憩を挟み、作業再開。
休憩中は、コーヒー片手にNさんとたわいもない話をします。
作業中は真剣にコツコツと、休憩中はしっかり休みます。
その辺りの切り替えの大切さもNさんから学んだことです。
改修工事の現場では、配管やダクトに昔の保温施工の跡が残っていることも多くあります。 今とは異なる昔の保温材や巻き方の技術に想いを巡らしながら、作業を続けていきます。
1時間の昼休憩、バンに戻り、昼食を食べます。
Nさんは奥さんの愛妻弁当、僕はコンビニおにぎり。早く1人前になって、嫁さんも見つけたいなと思う今日この頃です。
食べ終わった後は、トイレを済ませ、仮眠をとります。体力勝負のこの仕事には、昼寝が欠かせません。夢の中でもNさんが出てきて、僕は怒られていました笑。
午後は元請けさんから急遽の依頼が入り、午前中とは異なる給排水用配管の保温施工を行うことに。天井裏での施工となり、狭い空間に身体を滑り込ませながら、作業を進めていきます。映画「ダイ・ハード」のジョン・マクレーンにでもなった気分でした。
配管の寸法を図り、最適な保温材を選択・カットし、対象に巻いていくという工程は変わりません。ただ、1つとして同じ配管・ダクトはないため、常に工夫が求められます。それこそ、この仕事の醍醐味であると思います。
15時から30分の休憩を挟んだ後、午前中の作業に戻ります。
次は、シアタールームのダクトの施工。1面が2〜3メートルにも及ぶ大きさだったため、職人さんに手伝ってもらい、協力して寸法を図り、保温材を巻いていきます。
ダクトの表面も平らではなく、ボコボコとしていてとても難しい事案でした。なんとか貼り終えたものの、Nさんに「ちょっと仕上がりが雑かなぁ」とやり直しの指示。
ただ巻くのではく、「キレイに、隙間なく」が、この仕事の掟です。
再度のNさんチェックを無事クリアし、この日の作業をなんとかやり遂げることができました。
現場の片付けを開始。次の日の作業を進めやすいよう、材料や工具を整理整頓し、皆で明日の作業の段取りを確認していきます。すべてが終わった17時半に現場を後にし、会社へ戻ります。Nさんから今日の感想・反省点が述べられた後、再び缶コーヒー片手にしばしの談笑をして、帰路につきます。
さぁ、今日はちょっと頑張ったので、いつもの発泡酒ではなく、ビールを飲んでしまおうと決意。そして、明日も頑張るぞと気合いを入れるのでした。